2009-12-17

MacでiSCSIを使ってみる (4)

今回用意したクライアントはiMac。
iSCSIの良い点として『LANに繋がってさえいれば良い』という事でしょう。
特にiMacは外部拡張ポートがUSBか、Firewireしかありません。またMacBookに至っては17inchモデルを除いてFirewire800ポートも撤廃されてしまいました。
そんな中で大容量のストレージを認識させたい!と言ったときにUSB2.0しか選択肢が無いわけです。
とまぁそんなことは後にして結果を見ていきましょう。

いつもの通りベンチマークに使用したアプリは「AJA KONA SystemTest」です。
まずはiMac搭載のローカルHDDから。

まぁ可もなく不可もなくという所でしょう。至って普通の数値です。一体型のデスクトップPCについてるHDDなんて大体こんなモンでしょう。
見てみると所どころ30MB/sを割っている所がありますね。映像用途で使う際に非圧縮は当然無理としても圧縮コーデックでもちょっと心許ない数値です。
MacBookであれば、2.5inchのHDDなので数値的にはもう少し低いでしょう。
ちなみにUSBだとこの更に半分くらいの数値だと思われます。(USB2.0の限界値ですね)

次にiSCSIで接続したHDDです。
 
どうでしょうか。
ローカルのHDDと比較して書き込みで20%程、読み込みで倍くらいの速度upが出来ました。特に読み込みが約70MB/sを割っていない点が素晴らしいですね。
これはiSCSIのターゲットを構築したサーバ側のメモリがキャッシュ効果になっているから、というメリットでもあります。

以上のように、iSCSIを使ってストレージを構築することは、今全く難しいことではありません。ほんの少し作業が必要ですがそれも別にコマンドを打つ事も無く、Linuxでサーバを立ててコマンドを駆使して・・・なんていうことをしなくても良いのです。

また今話題の仮想化に対してもiSCSIソリューションは非常に有用です。大きなストレージプールを作っておいて必要な分だけiSCSIで分けていけば良いわけですからね。

というわけで今回はこの辺で。
是非デモ版を試して頂いて「2TBじゃあちょっと足りないなー」ですとか「NICが複数ポートあるからTeamingして帯域増やしてみたいなー」という時になりましたら是非製品版をご検討ください。
デモ版のLiteと製品版の機能の違いはこちらを参照のこと。
製品版Open-eはこちら

2009-12-14

MacでiSCSIを使ってみる (3)

さて、ターゲットの設定は完了したのでいよいよiSCSIのディスクに接続してみます。
iSCSIはHDDの方を「ターゲット」、iSCSIを認識するクライアント側を「イニシエータ」と呼びます。
通常イニシエータはOS毎にクライアントがあり、WindowsVista/7ですと標準でOSの機能として搭載されています。(コントロールパネルにあるはずです)
今回はMacOSXでiSCSIを認識させますが、MacOSXに標準でイニシエータは搭載されていません。
ですのでフリーソフトとしてStudioNetworkSolutionsから提供されている
「globalSAN iSCSI initiator for OS X」を利用します。
ダウンロードはこちら

インストールは簡単で、ダウンロードした.dmgファイルを実行するだけです。
インストール後は「システム環境設定」からglobalSAN iSCSIの設定をします。

システム環境設定内のsnsカテゴリからglobalSAS iSCSIをクリックして設定画面を表示させますと以下の画面が表示されます。



ターゲットを追加する訳ですが左下カギアイコンをクリックして管理者パスワードを入れ、追加出来るようにしてください。その後+アイコンをクリックします。

 IPアドレスの所にOpen-eをインストールしたPCのIPアドレスを入力しAddボタンをクリックします。

すると・・・
 

無事認識されました!あとは「Connect」を押すだけです。ちなみに「Persistent」にチェックを入れておけば再起動した後も自動的にiSCSIターゲットを認識してくれますので便利。
Connectボタンを押すとすぐに「名称未設定のディスクが云々・・・」というメッセージが出ます。そうです、まさにUSBやFirewireで外付けHDDを取り付けた時と同様のメッセージですね。
ということで、これでネットワーク上のディスクアレイがあなたのMacにローカルディスクとして認識された瞬間です。おめでとうございます!

あとはそのまま初期化して頂ければデスクトップ上にアイコンが表示されます。


というわけで次回はお約束のベンチマークを計測してみます。

MacでiSCSIを使ってみる (2)

さて、ターゲットの起動が終わりましたら続いて設定に移ります。

と、その前に。
Open-eを取り付けたPCのIPアドレスを設定しましょう。

Open-eを取り付けたPCを起動させるとOpen-eのOSが立ち上がり2,3分程で起動が完了します。



ここで[ctrl]+[alt]+Nキーの3つを同時に押してください。
ネットワークの設定をする画面になりますので、DHCPを使って自ネットワーク内のIPアドレスに合うようにIPを貰うようにするか、IPを指定してネットワーク上にある他のPCからこのマシンを参照出来るようにしましょう。

(1) 管理画面を出す
ネットワーク上の他のPCからOpen-eを取り付けたPCのIPアドレスをWebブラウザに入力してみます。「https://(IPアドレスもしくはマシン名)」を入力します。(httpsです。セキュアなhttpsなのでブラウザで一応警告が出ますがそのまま続行してください)
デフォルトパスワードは「admin」ですので、入力して管理画面に入ります。
ちなみに管理画面の言語は英語ですが、【セットアップ->画面表示】設定から日本語に切り替えることが可能です。
(ヘルプまで日本語化されます!)
注記)IE6では画面のレイアウトが崩れてました。(私の環境だけかもしれないですが)他のブラウザはOKでした。



(2) ディスクを認識させる
次にHDDを認識させます。
【構成->ボリューム・マネージャー】を押すと、下図が表示されます。
使用したいハードディスクにチェックを入れて【適用する】ボタンを押します。ディスク内容を消去してフォーマットして良いか聞かれますので、OKを押して準備完了です。




(3) iSCSIターゲットに設定する
左側メニュー内の「ボリューム・グループ」に今設定したグループ「vg00」が現れます。
ここをクリックしてvg00にどのような機能を与えるかを設定します。vg00をクリックしてみましょう。
今回はiSCSIのターゲットとしての機能を与えるので、アクションから「新しいiSCSIボリューム」を選択します。この時、下のオプションは「新規ターゲットを自動作成する」にしておけばOKです。


あとはその下のスライドを動かすか容量の数字を直接入力して、どれくらいiSCSIのターゲットで使いたいかを指定します。
最後に必ず「適用」をクリックして反映させてください。



これでiSCSIターゲットの作成は完了です!

2009-12-11

MacでiSCSIを使ってみる (1)

以前にも確か書いたことがあったかと思いますが、MacOSX 10.6(SnowLeopard)用のiSCSIイニシエータが公開されていましたので、再びテストしてみました。

セットアップ自体は非常に簡単なのですが、改めてiSCSIターゲットの構築からMacでiSCSIのストレージを認識していくまでを書いていくことにします。

また今回使用する「Open-e」のiSCSIターゲットソフトウェアは無償で2TBまでのNASやiSCSIのターゲットを作成することが可能です。クライアントライセンスも不要でこれまで構築が面倒だったiSCSIのターゲットの作成も無料で出来るのです。
これを機会に是非一度触ってみて下さい。
もちろんNASのOSとして使うのにも非常に使いやすいと思います。

(1) Open-eのLite版を入手する
http://www.open-e.com/よりLite版をダウンロードします。ページ上にFreeと書かれたアイコンがありますので、そちらをクリックします。
アカウントを登録しないとダウンロード出来ませんし、その後のプロダクトキーもゲット出来ませんのでユーザーアカウントを登録しておきましょう。

(2) USBメモリにインストールする
ダウンロードしたあとはZipファイルを解凍し、中身をUSBメモリにそのままコピーします。
この際USBメモリは市販のスティックタイプでOKですが、最低2GBの容量があるUSBメモリが必須です。(zipファイルの中身自体は300MB程度なんですが)
そしてWindowsマシンで作業しているのであれば、USBメモリの中にbootというフォルダがありますので、その中の「bootinst.exe」をダブルクリックします。Linuxで作業している場合は「bootinst.sh」です。
これでUSBメモリからopen-eが実行出来るようになります。


(3) ターゲットマシンに取り付ける
Open-eを取り付けて起動出来るマシンは以下のスペックです。
  • x86互換マシン
  • 512MB以上のRAM
  • USBメモリから起動設定出来ること
  • 最低1台のハードディスク

USBポートに(2)で用意したUSBメモリを取付後、起動します。
必要に応じてBIOSの設定が必要ですが、ブート順の設定は最初に必要になるでしょう。
通常はHDDから起動するようになっていると思いますので、適宜変更してUSBメモリが最初のブート順になるようにしてください。

今回私が用意したマシンは以下の通りです。
  • CPU AMD PhenomX3 720BE
  • メモリ  2GB
  • HDD  1TB
まぁ社内にあったテスト用マシンなのですが、丁度良いスペックだったのでこれで実験しました。




(4) 起動させる
いよいよOpen-eを起動させます。
BIOSのブート順をしっかり確認した上でPCを起動しましょうね。
で、この際に以下のようなメニューが出ます。

  • 32bit system (2.6.27)
  • 64bit system (2.6.27)
  • Run software installer
デフォルトでは64bitシステムの方が立ち上がるようですが、もしセットアップ時にエラーなどが出る場合には32bitで立ち上げ直せばOKです。

あとは勝手にインストールが始まって、10分程度で完了します。

さて次回はOpen-eの管理画面をご説明します。